強化ガラスが突然粉々に割れた|自然破損の原因と、割れたときの対処

強化ガラスは、ごくまれに何もしていないのに割れることがあります。自然破損のしくみと、割れたときに最初にすること、交換の進め方を解説します。

ひとことで言うと

強化ガラスは、ごくまれに物が当たっていなくても突然割れることがあり、「自然破損」と呼ばれます。割れると全体が一瞬で細かい粒になるので、まず粒のかたまりが落ちてこないように離れ、ふさいでから交換を頼みます。

「バン」という音がして振り向いたら、ガラスの扉が真っ白になっていた。触ってもいないのに、テーブルのガラスが粉々になった。強化ガラスでは、こうしたことがごくまれに起きます。

強化ガラスは、普通のガラスより割れにくく、割れても大きなけがをしにくい安全なガラスです。それでも「自然破損」と呼ばれる割れ方があることは、ガラスメーカーも説明しています。このページでは、日本板硝子の資料「強化ガラスを安全にお使いいただくために」をもとに、自然破損のしくみと、割れたときの対処をまとめます。

強化ガラスとは

強化ガラスは、板ガラスを熱したあと急に冷やして、表面に縮もうとする層(圧縮層)を作ったガラスです。表面が締めつけられているので、普通のガラスより割れにくくなります。その代わり、内側には引っぱる力の層(引張層)があり、表と内側で力がつり合っています。

割れると、全体が一瞬で細かい粒になります。とがった大きな破片になりにくいため、ドアや間仕切り、テーブル、家具の扉、お店の出入口など、人がぶつかるおそれのある場所に使われています。

ページの最初の図のように、割れ方を見ればガラスの種類の見当がつきます。割れる前でも、自分の家のガラスが強化ガラスかどうかは、ガラスの隅を見ると分かることがあります。多くの強化ガラスには、隅に小さな印(マーク)が入っています。

ガラスの隅に入っている、強化ガラスであることを示す小さな緑色の印
ガラスの隅に入っている強化ガラスの印

自然破損とは

日本板硝子の資料では、強化ガラスは「ごくまれに外力が加わっていない状態で不意に破損することがあり」、この現象を自然破損と呼ぶと説明されています。

「ごくまれ」とあるとおり、めったに起きることではありません。ただ、起きるときは前ぶれなく起き、ガラス全体が一度に割れます。

なぜ突然割れるのか

強化ガラスにできた傷が少しずつ育ち、内側の引張層まで届くと、つり合いが崩れて全体が一気に割れます。日本板硝子の資料では、そのもとになる傷は2種類あると説明されています。

  • 外からの力でできた傷 ― 硬い物がぶつかった、溶接の火花が飛んだ、飛来物が当たった、などでできた傷。割れたのはずっと後でも、傷ができたのは前のことがあります
  • ごくまれに、ガラスの中に残った不純物がもとになる傷

つまり「何もしていないのに割れた」ように見えても、以前についた小さな傷がもとになっている場合があります。

メーカーの対策と、なくならない理由

日本板硝子では、自然破損を減らすために、強化ガラス専用の素板を使ったり、「ヒートソーク処理」をしたりしています。ヒートソーク処理は、できあがった強化ガラスを熱して、不純物がもとで割れそうなものを出荷前に割っておく処理です。同社の資料によると、厚さ6mm以上の強化ガラスと耐熱強化ガラスは、全数にこの処理をしています。

それでも、資料には「完全になくすことができないのが現状」と書かれています。表面にあとからできる傷は、処理では防げないからです。

割れたら、まず離れる

強化ガラスが割れると、全体が粒になり、枠の中で粒がつながったかたまりになります。日本板硝子の資料では、施工のしかたによっては、このかたまりや、端の棒のような破片が落ちてくることがあると説明されています。

  1. 割れたガラスの下や前から離れる。 頭の上や扉の中のかたまりが、あとから落ちてくることがあります
  2. 扉なら、開け閉めしない。 動かした振動で粒が落ちます
  3. 写真を撮る。 交換するガラスの種類や大きさを判断するのに役立ちます
  4. 粒を片づけるときは、厚手の手袋と靴をはく。 粒は角が丸めですが、素手・素足は避けてください

破片の片づけ方や開いた所のふさぎ方は、窓ガラスが割れたときの応急処置もご覧ください。

飛散防止フィルムを貼っていた場合

強化ガラスに飛散防止フィルムを貼っていると、割れても粒がフィルムにくっついて、一度に散らばりにくくなります。ただ日本板硝子の資料では、割れたあと長い時間そのままにしておくと、フィルムでつながった大きなかたまりのまま落ちる危険があると注意されています。フィルムを貼っていても、割れたら早めに交換してください。

交換は「作ってから」になる

強化ガラスは、強化したあとでは切ることも穴をあけることもできません。そのため交換のときは、寸法を測ってから工場で作ることになり、その場ですぐに入れ替えることはできません。割れた当日は、開いた所を板などでふさいでおき、できあがってから入れ替えるのが一般的です。

ガラスマート!でも、割れた日のうちに開いた所をふさぎ、ガラスができあがってからうかがって交換する進め方をご相談しています。

割れにくくするために

  • 表面に傷をつけない ― 強化ガラスは熱処理をしていないガラスより傷がつきやすいと、日本板硝子の資料にもあります。掃除のときは、金属の道具や硬い物を当てないでください
  • 硬い物をぶつけない ― 衝撃に強いガラスでも、工具のように硬くとがった物が当たると割れることがあります
  • 落ちて困る場所は、合わせガラスも考える ― 割れても破片が中間膜にくっついて落ちにくい合わせガラスや、強化ガラスを合わせたガラスという選び方があります

よくあるご質問

自然破損は、ガラスの不良ですか

原因によります。外からついた傷がもとなら、ガラスの不良とはいえません。ごくまれな不純物がもとのこともあります。割れたあとの粒から原因を見分けるのは難しいため、まず安全を確保して交換することを優先してください。

浴室のドアが割れました。強化ガラスですか

浴室のドアには、強化ガラスのほか、アクリルなどの樹脂板が使われていることもあります。樹脂板なら粒にはなりません。写真を送っていただければ、どちらか確認します。

浴室ドアのアクリル板が割れたときの交換は、次の動画で、ドアを外すところから戻すところまで一通り見られます。樹脂の板は割れても粒にはならず、ドアをばらして板を切り、入れ替えて組み直します。

浴室ドアのアクリル交換(約15分)

同じ強化ガラスに替えて、また割れませんか

自然破損はごくまれな現象で、同じ所で続けて起きることは多くありません。それでも心配な場所や、割れると危ない場所では、合わせガラスなど割れても落ちにくいガラスをご提案します。

ガラスマート!では、お住まいの近くの現地対応のガラスマートスタッフがうかがいます。割れたガラスの写真をLINEで送っていただければ、ガラスの種類と、ふさぎ方・交換の段取りをご案内します。何もしていないのに割れたときの見分け方もあわせてご覧ください。

まずはお気軽にご相談ください

全国35社の加盟店ネットワーク。お住まいの地域の加盟店がうかがいます。

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